PRP療法について

医療法人一寿会西尾病院整形外科では再生医療の一つであるPRP療法の治療に取り組んでいます。 第2種・3種再生医療技術の認可を取得することにより関節内・関節外(筋・腱・靭帯など)へのPRP治療が可能になりました。

血小板の成分だけを高い濃度で抽出し、患者様の身体の傷んだ部分に注射することにより、その部分の組織の修復が促進され、”早期治癒”や”疼痛の軽減”効果をもたらします治療法となります。
このPRP療法は、”自分で自分を治す力(自己治癒力)”をサポートする治療法として、ヨーロッパやアメリカではよく行われている治療法です。

PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)とは?

北九州・遠賀・直方地区近郊でPRP療法を検討されている方へ、当院でのPRP療法についての特徴について解説します。患者さまが納得したうえで安心して治療を受けられるようご説明いたします。

PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)は、患者様ご自身の血液中に含まれる血小板を利用した再生医療です。

ACP PRP療法とは? 〔炎症抑制と軟骨保護作用を高めたPRP〕 ACP※1とはPRPの一種で、炎症抑制作用の邪魔になる赤血球と一部の白血球※2を約99%分離し、炎症抑制と軟骨 保護作用を高めた黄色い液体です。赤血球と白血球がほとんど含まれないため、“Pure-PRP”とも言われます。 血液中の良いタンパク質をバランスよく濃縮し、注入することで、関節内の細胞が病的な炎症を引き起こす 仕組み(NF-κBシグナル伝達経路)を抑制し、炎症を改善、痛みの緩和、軟骨破壊抑止を行うことが期待され ています。 ACP PRP療法は欧州で既に治療法として承認されています。 また、欧米では既に複数の機関で客観性の高い臨床試験が行われ、その結果が国際的に権威のある学術雑誌 に報告され、有効性の確認が進んでいます。

PRP療法が効果的な患者様の一例

スポーツ外傷・障害

スポーツをする方は、”少しでも早い復帰”を望みます。そうした要望に応えるため、当院では靭帯損傷、肉離れ、腱炎などに対してPRP療法を行っています。
また、これまでいろいろな治療を試してきたがなかなか良くならない”難治性”の外傷、障害の治療としてPRP療法を希望しご来院する方も多くいます。

ひざの変形・痛み

変形性関節症では、変形の進行に伴い、軟骨がすり減ったり、半月板が傷んだり、炎症が起きてひざに水がたまったりします。
PRP療法では、こうした組織の修復を促したり、関節の炎症を抑制したりする効果が期待できます。

PRP療法の予想される効果と起こるかもしれない副作用・事象

予想される効果

PRPには成長因子が多く含まれていることから、成長因子の効果により、炎症の緩和、痛みの緩和、関節機能(こわばり等)の改善が促進されることが期待できます。

起こるかもしれない副作用・事象

PRPの原料には、患者様ご自身の血液を用います。他人の組織を移植する場合に用いる免疫抑制剤を使うことがないため、免疫抑制剤による副作用の心配はありません。ただし、採血のために静脈内に注射針を刺す行為が必要です。採血は約15mLですので、通常の献血量である200mL、あるいは400mLに比べて少量であり、比較的安全性の高い処置だと考えられますが、ごく稀に以下の表1に示す合併症 (手術や検査などの後、それがもとになって起こることがある症状) の報告があります。また、PRP治療に関連した偶発症 (稀に起こる不都合な症状) や合併症も考えられます。これらの合併症が起きた場合には最善の処置を行います。 また、製造したPRPが規格を満たさない場合や、製造途中で発生した問題により製造が完了しなかった場合など、採血を行ったにもかかわらず、PRP注入ができない場合があることをご理解ください。

PRP療法の治療の流れ

本治療は、①末梢血の採血、②PRP作製、③PRP注射の段階で行われます。

患部に対して、PRPを注射します。作製したPRP全量の投与を基本としますが、患者様の体格等を考慮しながら投与量を調整します。投与目安量は、膝関節:4mL、肩関節:2mL、股関節:5mL、肘関節:2mL、足関節:2mL、指関節:0.5mL です。

PRP治療の対象者

本治療の対象となるのは、以下の基準を満たす患者様です。

  • 1)外来通院可能な方

  • 2)本治療について文書による同意をされた方(未成年の場合は代諾者の同意が必要です)

  • 3)全身的な健康状態が良好である方

  • 4)15歳以上の方

※次の各項目に1つでも当てはまる場合は治療を受けていただくことができません。

  • 1)抗凝固剤の使用中の方

  • 2)血小板減少症等出血性素因がある方

  • 3)貧血の方

  • 4)重篤な感染を有している方

  • 5)易感染性宿主(糖尿病・免疫不全・慢性腎不全・肝硬変の方)

PRP診療当日

治療内容を説明します 同意書を発行しますのでご記入ください PRP作製のため血液を採取します 血液採取量は使用するキットにより異なります PRPの作製および抽出(所要時間15分 ~ 40分) PRPを治療部位に注入します 今後のスケジュール等を説明します 治療日の標準的な所要時間は、約1時間です

PRP治療後

治療後1カ月、3カ月、6カ月に問診、経過時点の評価等を行います。 治療部位の改善状況の把握並びに厚生労働省への定期報告が必要となりますので、ご協力をお願い致します。

費用について

PRP療法は、保険適用外(自費診療)です。そのため、費用は全額自費負担となります。

部位

費用

(第2種)関節内

1回 55,000円(税込)

(第3種)関節外

1回 33,000円(税込)

よくある質問

PRP療法についてのよくある質問は、下記よりご確認いただけます。

PRP療法についての当院の連絡先・相談窓口

本治療についてのお問い合わせ、ご相談は、以下にご連絡ください。

【医療法人一寿会西尾病院 お問合せ窓口】
電話番号:0949-22-0054

受付時間
月~金 午前9:00-11:30 午後13:30-17:00
土 午前9:00-11:30のみ